本八幡の整体、風の整体院の岩田です。日本の糖尿病患者は1000万人を超え、予備軍も含めると2000万人にも上るといわれています。糖尿病はご存知のように、インスリンという血糖値をコントロールするホルモンの働きが悪くなる病気です。歯周病との密接な関係については、アメリカ・コロンビア大学の研究でも明らかにされています。それは、4本以上歯を失くしていて、歯周ポケットの26%以上が中程度の5ミリ以上ある人のうち、73%が糖尿病にかかっていたというデータです。しかも、血糖コントロールの状態を知るための目安とされている血中のHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値が5.7%以上ある糖尿病予備軍も含めれば、その確率は92%まで上がるそうです。つまり、歯周病の人は、ほとんどが糖尿病かその予備軍といえるわけです。歯を失うことと栄養素の関係で、興味深いデータがあります。虫歯や歯周病のために歯の数が減ってくると食生活が変わり、ほとんどの栄養素の摂取が減ってしまいます。ただひとつだけ、歯の数に関係なくしっかり摂取できている栄養素があるのですが、何かおわかりですか。正解は炭水化物です。穀物やイモ類などの炭水化物は、あまり歯で嚙み砕かなくても食べられるため、歯が失くなってくると、この摂取割合が高くなってきます。炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられますが、ご飯などの穀類もイモも、糖質が多く含まれていますから、血糖値を上げやすい食品です。炭水化物に偏った食生活は、糖尿病につながります。糖尿病の怖さは、いろいろな合併症を起こしやすくなることにあります。中でも、手足の神経に異常をきたして痛みやしびれを伴う糖尿病神経障害、網膜の毛細血管が傷つき、失明の恐れもある糖尿病網膜症、腎臓機能が低下して人工透析を余儀なくされる糖尿病腎症の3大合併症のリスクが高くなります。糖尿病の悪化の一因は、歯周病にあるといわれています。また逆に、糖尿病が歯周病を進行させることもあります。歯周病で歯を失うようなことになると、糖尿病もさらにひどくなって合併症を起こさないとも限りません。糖尿病で体内年齢が上がって、痛みやしびれ、失明、人工透析などに苦しめられないようにするためにも、口腔のケアを念入りにして歯周病の進行を止め、糖質の摂り過ぎにも気をつけましょう。
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