本八幡の整体、風の整体院の岩田です。若々しく年を重ねたいと思っても、自分の歯がだんだん減って食べたいものも制限されて…ということになったら、人生の楽しさも半減してしまいますね。そのように歯を失ってしまう最大の原因となるのが、歯周病です。歯周病は、歯と歯肉の間にある歯周ポケットから細菌が入り込んで、歯周組織が炎症を起こすものです。細菌が歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまい、最終的には歯が抜けてしまう、歯肉と骨の感染症です。早ければ、10代から初期症状がはじまることもあり、40代、50代で患者数が急速に多くなります。2017年の厚生労働省の調査では、歯肉炎・歯周疾患の総患者数は約398万人(男性約162万人、女性約236万人)で、3年前の前回調査より66万人以上増加しています。この数字は、継続的な治療を受けていると推測される患者数ですから、自覚症状がなかったり、あっても治療を受けていなかったりする人は、その何倍にも上ると思われます。実のところ、歯周病は今や成人の8割がかかっている国民病とも言われています。自覚症状がなかったり…と書きましたが、「サイレントキラー」とも呼ばれる歯周病は、初期の段階では、ほとんど自覚症状が出ることはありません。そのために気づかないことも多く、やがてちょっと噛みにくいなと感じても「年のせいかな」などと、さらに放置してしまうことも少なくないのです。その結果「歯がグラグラする」「歯が痛い」などの症状が出てきたときには、すでに歯周病が重度にまで進行していて、歯を失うケースも珍しくありません。さらに恐ろしいのは、歯周病菌やその菌が放つ毒素が歯周の血管に侵入し、血流にのって運ばれることです。この菌や毒素が全身にばらまかれると、体のあちこちで慢性炎症を起こすことになるのです。急性の炎症とは違い、気づかないうちにじわじわと続く慢性の炎症。これが、いつの間にか動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、ガンなど重篤な病気を引き起こすことになります。歯周病も、慢性炎症も「気づかなかった」ではすまされないのです。
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