本八幡の整体、風の整体院の岩田です。歳を重ねたからこそ、筋肉を衰えさせないようにしなくてはいけません。全身を刺激し、現状の機能を維持するための運動について考えるとき、筋肉の種類「赤筋」と「白筋」についての知識があると、より効率よく運動を続けることができます。人の筋肉には横紋筋と平滑筋があり、横紋筋には骨格筋と心筋があります。骨格筋は、身体を動かしたり姿勢を保ったりするために必要な筋肉です。心筋は文字通り、心臓にしかない筋肉のことです。一方、平滑筋は内臓や血管の壁にあって、その収縮によってこれらの働きを維持します。心筋や平滑筋は自律神経が調節するので、自分の意思では動かすことができません。これを不随意筋といいます。これに対して、骨格筋は運動神経によって調節されるものなので、自分の意思で動かすことができます。これを随意筋といいます。したがって、骨格筋は自分の意思でいかようにも鍛えることができ、だからこそサルコペニアは予防することができるのです。骨格筋は、筋繊維と呼ばれる直径0.1㎜以下の非常に細い細胞からできていて、赤筋と白筋と呼ばれる異なる性格を持つ筋繊維に分けることができます。赤筋は1型繊維の通称で、より細い筋繊維で酸素を蓄えるミオグロビンというタンパク質が多く含まれているため赤色に見えるのでこう呼ばれています。赤筋は収縮スピードは遅いのですが、酸素をたくさん蓄えてミトコンドリアというエネルギー合成機関が豊富に含まれているので、繰り返し収縮しても疲れにくく、「遅筋」という別名もあります。白筋は2型筋繊維の通称で、やや太めの筋繊維でミオグロビンがあまり含まれていないため疲れやすいかわりに、収縮スピードが速いので「速筋」とも呼ばれていて、無酸素状態で瞬時に大きな力を発揮することができます。人はこの赤筋と白筋がモザイク状に配置されていますが、骨格筋量の大小に加えて、どちらの筋肉が多いかによって、個人個人の運動能力に差が出てくるのです。陸上選手で考えると、一般的に短距離選手は瞬発力にすぐれた白筋が、長距離選手は持久力にすぐれた赤筋が発達しています。白筋は加齢によって衰えやすくなるため、短距離選手の能力は、30歳を超えるとトレーニングを積んだとしても、維持することは非常に困難です。一方、赤筋を鍛えるには、有酸素運動で赤筋のまわりにある毛細血管の血流を良くすることで、かなりうまく鍛えることが可能です。というわけで、アンチエイジングに効率的な筋肉の鍛え方の極意が見えてきましたね。まずは、早歩き、ジョギング、エアロバイクのような有酸素運動で、毛細血管の血流を介して赤筋を中心に刺激します。そのうえで、体力がついてきたら、ケガに注意しながら白筋をほどよく鍛える筋力トレーニングを加えていくといいでしょう。
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