本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「疲れが溜まれば、やる気も下がる」当たり前じゃないかと怒られそうですが、疲労と意欲との関係はそう単純なものではありません。「ラインに流れてくる製品を黙々とチェックする」「つまらない会議に座っているだけ」「誤字脱字がないかの確認作業」こういう単純作業は、忙しいという意識があまりなくても、意外なほど疲れを感じてしまうものではないでしょうか。会議に出ても何もしないで座っているだけなのに、終わったときどっと疲れを感じたり、単純な入力作業に飽きて集中力がなくなってしまったことはありませんか?逆に楽しいことは、かなり無理をしても疲れを感じることはありません。テレビゲームに熱中したり、打ち込める作業に没入したりしてしまうと、時間が過ぎるのが早く感じられます。退屈な作業や嫌な仕事など、気乗りのしないことを続けていると、自然に休みたくなってくるものです。疲れを感じれば、自然と休息を取る、気分転換をするなどの行動につながりますから、ある意味、これはこれで、バランスが取れているのです。実は、問題は、興味のある対象に没入してしまっている場合なのです。ほどほどならばいいのですが、度を越してしまうと、心身の疲労を脳が認識できなくなってきます。あるいは、「まだまだ大丈夫ですよ」と脳が体を欺いてしまい、歯止めがきかなくなってしまいます。最近、よく耳にする原因は、やはりインターネットやSNSです。夜にインターネットやゲームにはまってしまい、ついつい夜ふかしをしてしまう人が増えています。夜だけでなく日中もオフィスやカフェでネットに夢中になるあまり、猫背の窮屈な姿勢を長時間強いられることも、疲れの蓄積につながります。インターネットが文化系だとすれば、体育会系の疲労蓄積も最近見かけます。マラソンブームの昨今ですが、市民ランナーの方は要注意です。自分の実力に応じて無理のない練習メニューを組めばいいのですが、自己流の無謀なトレーニングをするあまり、肉体疲労が溜まっている場合があります。インターネットとランニング。まったく共通する部分が無いようですが、どちらも脳に快感、興奮を与えて「疲労」を感じにくくさせている危険性があります。おそらくは、依存症に深く関連している神経伝達物質・ドーパミンが作用するためではないかと考えられます。「走って気分がスッキリした」という、ランナーズハイ現象も有名です。一時的にはいいでしょうが、体力や健康状態を無視した無茶な練習を続けていると、突然「うつ」に陥る危険性もなくはないのです。「こころが折れる」という表現があります。歯を食いしばって仕事を続けたものの、ある日突然こころも体も動かなくなりベッドから起き上がれない。なかには不調になる直前まで頑張って成果を出していたという人も、珍しくはありません。脳が疲労にもっと早く気づいていれば、このようなことにはならずに済んだかもしれないのです。休息を入れずに自分に無理を強いていると、こころの金属疲労や疲労骨折のリスクが高まることを、覚えておいてください。
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