本八幡の整体、風の整体院の岩田です。うまく「休み」を取るためには、どうしても仕事を手早く済ませる「効率性」が求められます。仕事をやり残して週末や長期休暇に入ってしまうと、スッキリしない気持ちになるのは自然なことです。締め切りが決まっている仕事ならば、追い込みがきく場合が多いでしょう。とはいえ、そういう仕事も、いざとなるとやり始めるのに結構時間がかかってしまう経験は、みなさんあるのではないでしょうか。試験勉強をしなければならないのに、デスクや部屋の片付けをしてしまう。書類の準備が明日までなのに、なぜだかさっきからネットサーフィンと自動販売機の飲み物購入の往復をしているだけ。心当たり、ありませんか。やらなければならない「面倒くさい」ことをついつい避けてしまうという一見非合理的な行動は、程度の差こそあれ誰でも経験しているでしょう。先送りできないことはわかっているけど、できる範囲ではやっぱり先延ばしにしてしまう…「そろそろ始めないとヤバい」と気づき始めたところで、重い重いやる気の腰が上がり始めます。「終わらない」という危機感で仕事ははかどるかもしれませんが、もっと早く始めていれば、もっと早く終わったはず…スタートダッシュとまではいかなくても、片付けやネットサーフィンなど、本来しなければならないことからの「回避行動」をしないための工夫はあるのでしょうか。「するべきこと」の内容が具体的でなく、量も決まっていないと、やる気はなかなか起きないものです。「取りかかったら、結構手こずるのではないか」という不安が、手を出すのをためらう一因になっているのです。逆に言えば、そうした不安が払拭されれば、「始められないクセ」はなおせます。まず、やるべき作業を、プロセスに従っていくつかの段階、ステップに分割することから始めましょう。そして、最低でも第1ステップぐらいは今日中に済ませるなどと、区切りの感覚をもつことです。こうすると、「なんとなく明日中に全部を済ませられるかな」といったどんぶり勘定をして、結果的に失敗することを防げます。仮に、自分の思ったとおりに済ませられなくても、第2ステップはこの曜日にやろうなどと、計画性が高まってきます。もうひとつ言えば、「やる気を出すぞ!」「スタートダッシュだ!」と頭の中で意気込むことは、脳科学的には効果が今ひとつです。気合いを入れるよりも、「とりあえず何かする」ことです。パソコンの電源を入れたり、ファイルを新規作成したりするなど、手足や指を動かすほうが、意欲のスイッチを入れるには現実的なのです。これは、もう100年近く前に発見された現象です。ドイツの精神医学者、エミール・クレペリンが、作業を始めてみるとだんだん気分が上がってきて、やる気が出てくる現象を見出し、「作業興奮」と名付けました。できるだけ早く「作業興奮」に入ることが、仕事を手早く済ませるコツです。それには、些細なことでいいので済ませるべき作業に、「とりあえず」手をつけてみることです。「とりあえずビール」が、スムーズな宴会のスタートに役立つように、「とりあえず」が、やる気の原動力になります。それが、回りまわって、スッキリした気持ちで休みに入れることにもつながっていきます。
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