本八幡の整体院、風の整体院の岩田です。便秘解消によいといわれる食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類あることは知られていますが、それぞれの働きをちゃんと理解しているでしょうか。不溶性食物繊維は、消化器官のなかで水分を抱え込んで便のかさを増し、腸を刺激して排泄を促す働きがあります。一方、水溶性食物繊維は、糖質の吸収をゆるやかにして食後血糖値の急激な上昇を抑えたり、大腸内で発酵・分解し、腸の環境を整える作用があります。いずれも腸内環境の維持や排泄に欠かせない大切な栄養素ですが、この2種類のうち「不溶性食物繊維」ばかりを摂り過ぎると、かえって便秘が悪化することがあるので注意が必要です。たとえば、食物繊維が豊富なキノコ類も、2種類の食物繊維含有量を比較すると、シメジは不溶性3.4gに対して水溶性は0.3g、干しシイタケでは、不溶性が38.1gに対して、水溶性は3.0gです。キクラゲ(乾燥)に至っては、不溶性は57.4gも含まれているのに、水溶性はまったく含まれていません。そこで大切なってくるのが、不溶性と水溶性2種類のバランスです。便秘解消には、不溶性食物繊維2に対して、水溶性食物繊維1を摂るとよいとされています。不溶性・水溶性のどちらもバランスよく摂れる食品は、野菜では、ゴボウ、オクラ、サツマイモなどです。その他、ライ麦パン、納豆、キウイフルーツもおススメです。なお、以前は食物繊維がカルシウムなどのミネラルの吸収を阻害するといわれ、いまだに栄養学の教科書や参考書にもそのような記述がみられることがあります。しかし、これは食物繊維を大量に摂った場合のデータなので、通常の食事では気にする必要はありません。むしろ現在では、水溶性食物繊維を摂ると、カルシウムの吸収がよくなることが明らかになっています。
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