「聞く力」を引き出す「ラジオ脳」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。現代人が、「聞く力」を向上させるためには、普段頼りすぎている視覚情報を遮断して、聴覚を集中的に使う練習を行わなければなりません。しかし、そのための教材となるようなトレーニングコンテンツは少ないのが現状です。確かに、聴覚のトレーニングには、朗読CDや脳トレ用のCDブックなどはあります。しかし、実はもっと効果的に聴覚系脳番地を鍛えることができる方法が日常生活の中には溢れているのです。たとえば、「怒りっぽく、必要以上にイラついて周囲にあたってしまう」という悩みがあるならば、普段からリラックスできる音楽を探しておき、いざ自分の心が荒れてきたと感じたら、その音楽を聴くようにするのです。要するに、いつもの自分の日常にちょっとした変化をつけるだけで、脳は活性化し、悩みを解決できるのです。このことは聴覚系脳番地に限らず、他の7つの脳番地にも当てはまります。たとえば、記憶系脳番地に多い「ネガティブなことばかりを考えてしまう」という悩みを抱えている人ならば、自分にできないことではなく、自分にできることに意識を普段からフォーカスさせておけばいいのです。あるいは、感情系脳番地に多い「自分の感情をうまくコントロールできない」という悩みを持っているならば、常日頃から今の自分の気持ちを絶えずメモ帳に文字として書きつけて記録しておくことをお勧めします。ラジオという身近なメディアを活用することも有効です。たとえば、思考系脳番地において「頭が固いとよくいわれる」という悩みを抱えていたならば、なるべく自分と年の離れたパーソナリティの番組を聴くことが有効です。自分と全く違う感性の人間が発する言葉に普段から触れることで、柔軟な思考を手に入れることが可能になります。ラジオを聴くことによって、脳の中の「聞く力」がより効果的に鍛えられる理由として、2つのことが考えられます。1つは、複雑な手順や設定なしで受信環境を整えやすいことです。テレビと同じで受信機のスイッチを入れれば簡単に聴くことができますし、今では「radiko」のようなインターネットラジオも手軽に聴くことができます。もう1つは、ラジオが持っている多様性です。ラジオ番組には、様々なジャンルが存在し、番組によって構成やパーソナリティの特徴も異なります。自分が接したことのない、いろんなタイプの人のトークであったり、普段は聴かないジャンルの音楽であったり、ラジオは使い方次第で、自分の知らない情報や価値観を毎日与えてくれるのです。脳を刺激するには「自分が普段しないこと」をするのが重要ですが、その意味でラジオは常に新しい情報を聴覚系脳番地を通じて私たちにもたらしてくれます。