お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。現代人は耳で他人の生の言葉を聞く機会が激減し、どんどん「自閉化」しています。他者との交流時間が不足し、コミュニケーション能力が低下して「自閉化=非社会化=共同体からの疎外」が進んでいるのです。「自閉化」は、脳の聴覚系脳番地と密接な関係にある考える力(思考系脳番地や理解系脳番地)や記憶力(記憶系脳番地)、行動(運動系脳番地)における柔軟性の欠乏につながります。こうした事象の原因の多くはテレビやパソコン、スマホを見てばかりで、視覚優位の生活環境になっていることです。その意味で現代人は、映像・文字情報に頼りすぎており、「聞くこと」よりも視覚に引っ張られている「テレビ脳」「スマホ脳」になっているといえるでしょう。テレビ脳とは、文字通りテレビを見ることに依存している状態のことで、脳を視覚優位に使っていることを指します。テレビを見ることは脳の視覚系番地を刺激し、見たものを映像情報として記憶することで、理解系や思考系の脳を活性化させることはできます。しかし、視覚を刺激することでは、聴覚ほど脳の各部位を簡単に刺激して脳全体をまんべんなく活性化させることはできません。そして、一番の問題はテレビを見るという行為が、どうしても受身的にならざるを得ず、「見る」というよりも「見せられている」状態になりがちなことです。特にリタイアした高齢者層の方が見たい番組があるわけでもないのに、暇をもてあますか、物寂しさからか、ついつい目的もなくテレビのスイッチを切らずにダラダラと見てしまうことは、認知症予防の観点からいって、あまり良くないといえます。なぜならば、自ら見たい番組を選択するという意思こそが人間の思考を活性化させ、脳の老化を防ぐからです。テレビから流れてくる情報を単に漫然と見ているだけでは、確実に脳は退化します。実は今それ以上に問題視されているのが、スマホ脳の問題です。テレビ脳は視覚優位ですが、スマホ脳のほうがさらに視覚優位に陥りやすい傾向にあります。スマホはテレビ以上に、主体的に「見る」というよりも、受動的に情報を「見せられている」状況をつくり出します。
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