お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。おしりの3つの役割その②です。
その②関節を守る…日常動作では、身体の中心部分に一番負荷がかかることが多く、その負荷を吸収してくれているのがおしりの筋群なのです。それはつまり、おしりの中心部にある最大の関節であり、最も負荷のかかる股関節を守ってくれている、ということです。おしりの筋群は、大殿筋、中殿筋、小殿筋で構成されており、股関節を内側から外側に向かって小殿筋、中殿筋、大殿筋の三層構造で取り囲んでいます。この3つの筋肉がしかりと股関節を取り囲むことで、上半身の重さや地面からの衝撃を吸収することができるのです。ただし、おしりの筋肉は股関節だけを守っているわけではありません。股関節の外旋力(腿の骨を外側に回す動き)によって、歩行中に足が着地するときやしゃがむときなどに膝の関節を常に正しいポジションに保持することで、膝関節も守っています。膝の関節は基本的に、曲げたり伸ばしたりする動きしかできません。しかし、歩行しているときや、階段の上り下りなどの体重や重力の負荷が大きくかかる場面では、その負荷によって膝を内側にひねろうとする「内旋力」という外からの力がかかります。この内旋の動きが大きくなると膝関節の障害が起きます。この内旋の動きを外旋力でコントロールしているのが大殿筋、中殿筋後部、小殿筋後部のおしりの筋肉です。おしりの筋肉が強くなると外旋力が強くなり、歩行や階段の上り下り、ジャンプの着地などの際に膝の関節を守ることにつながっていくのです。さらに、骨盤の上につながっている背骨の関節への衝撃も、おしりの筋肉が吸収することで負担を軽減してくれています。つまり、おしりの筋肉が弱くなると股関節に負担がかかるだけでなく、膝関節や背骨の関節にも負担がかかってしまうということです。このように、おしりの筋肉は身体を支えるだけでなく、主要な関節をしっかりと安定させ、守ってくれているのです。
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