お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。私たちの「飲み込み力」には、呼吸の良し悪しが非常に深く関係しています。食べ物をごっくんと飲み込む際、私たちは息を止めています。嚥下をするときは、口も閉じているし、鼻への通路も塞がっています。飲み込むときには、息が出入りする通り道をすべて塞ぎ、食道だけが開いて誤嚥を防いでいるのです。ただ、いつまでも息を止めているわけにはいかないので、ごっくんと飲み込んだ後はすぐに呼吸を再開します。この場合の呼吸は、飲み込んだ直後に息を吐くのが正解です。よく、ジョッキの生ビールをごくごくっと飲んだ後、プハーっと大きく息を吐く人がいますが、飲み込んだ後は息を吐き出すほうがいいのです。嚥下直後に息を吸ってしまうと、その拍子に食べ物や飲み物を肺に吸い込んでしまいやすいのですが、息を吐いていればそうした心配はありません。嚥下後、気管に食べ物が入りかけても、息を吐いていれば、その呼気によって食べ物が押し戻されます。つまり、私たちは、嚥下直後に息を吐くことによって自然と誤嚥を防いでいるわけです。ところが、呼吸が浅い人や呼吸器が弱い人、肺活量が落ちている人の場合、飲み込んだ直後に息を吸ってしまうことが多く、その呼吸のクセによって誤嚥が引き起こされるケースが少なくないのです。このため、呼吸機能が悪く、呼吸回数が多い人は誤嚥しやすくなります。1分間に20回以上呼吸する人は、誤嚥しやすいといわれています。また、鼻づまりの人も飲み込んだ後に息を吸ってしまうので、誤嚥しやすくなります。それと、口呼吸をするクセがある人も要注意です。普段から口で息をしていると、食べているときにも無意識に息を吸ってしまうようになり、誤嚥をする可能性が高くなるのです。
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