お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。みなさんの中には、石鹸やヘアカラー、あるいは、洗剤を使った後に、かゆくなった経験がありませんか?身体を清潔にしてくれるはずの石鹸を使ったのに、なぜかゆくなるのでしょうか。マスト細胞以外では、表皮にある角質細胞もヒスタミンを産生します。主として、紫外線や界面活性剤の刺激によって起こる現象です。界面活性剤というのは、水と油のように混ざりにくい物質の間(界面)に働いて、両者を混ざりやすくする性質を持ったものです。石鹸、化粧品の乳化剤・保湿剤、ヘアカラーなどの主成分です。マウスを使ってそのメカニズムを研究したものがあります。いくつかの界面活性剤をマウスの皮膚に塗ると、異物なのでかきますが、しばらくすると慣れてきて、かき動作はおさまってきます。ところが、2時間くらいすると、またかくようになります。ですから、界面活性剤によるかゆみは、急性現象ではありません。慢性的に界面活性剤を使っていると、表皮のケラチノサイトという細胞が活性化されて、ヒスタミンを合成しやすいタイプに変換されます。つまり、以前よりもヒスタミンがたくさん放出されるように変化したわけです。しかも、その場所は表皮と真皮の境目で、かゆみの受容体である自由神経終末が密集している場所です。まさにこの部分で、ケラチノサイトからヒスタミンが出てくるので、ほんの少量でもヒスタミンがかゆみを起こすことになると思われます。つまり、石鹸、洗剤、ヘアカラーによるかゆみは、表皮で作られるヒスタミンが原因で起こっていると考えられています。
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