お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ビタミンKには、骨にカルシウムを沈着させる作用があり、丈夫な骨を維持するのに重要な栄養素です。また、カルシウムが石灰化して丈夫な骨になるときに、骨芽細胞から分泌されるオステオカルシンというタンパク質が働きます。ビタミンKは、このオステオカルシンの生成に不可欠な成分でもあります。ビタミンKが不足すると、出来の悪いオステオカルシンが増えて、骨にカルシウムが取り込まれにくくなると同時に、骨からカルシウムが溶け出しやすくなって、骨が脆くなってしまいます。骨の健康を維持するには、納豆やレタスなどビタミンKが豊富な食べ物を積極的に摂り、常に体内に十分なビタミンKが確保されるようにすることが大切です。ちなみに、ビタミンKには、ビタミンK1とビタミンK2の2つのタイプがあります。前者のビタミンK1は、アシタバやカブの葉、ツルムラサキ、春菊などの緑黄色野菜に豊富に含まれています。後者のビタミンK2は、微生物や腸内細菌などによってつくられます。大豆を納豆菌で発酵させてつくった納豆は、最強のビタミンK2食品といわれています。どちらのビタミンKも有用ですが、とりわけビタミンK2は、実験によって骨量を増やすことが確認されていて、骨粗しょう症の予防だけではなく、治療にも役立つと認められ、薬にまでなっています。実際、ビタミンK2の宝庫である納豆をよく食べる地域ほど、大腿骨近位部骨折が少ないというデータもあります。納豆をあまり食べない近畿以西の西日本と比べ、納豆を常食とする東北や関東で大腿骨近位部骨折の発生数が少ないこともわかっています。納豆にはビタミンKのほかにも、骨の材料となるタンパク質やカルシウム、カルシウムを助けるマグネシウム、体内で女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンなど、骨の健康を守る成分がたくさん含まれています。これまで納豆に馴染みがなかったという人も、これを機に、ぜひ食卓に納豆をあげてください。
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