短鎖脂肪酸のダイエット効果

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。私たちが野菜、海藻、きのこなどの食物繊維を摂取すると、腸内細菌がそれをエサとして食べ、短鎖脂肪酸がつくり出されます。短鎖脂肪酸は栄養とともに腸壁から吸収され、血液中に入って全身をめぐることになります。そして、血液とともに全身を回る短鎖脂肪酸のなかには、脂肪細胞に行き着くものもあります。その脂肪細胞において、短鎖脂肪酸は「細胞が脂肪を過剰に取り込むのにブレーキをかける役割」を果たしているのです。そもそも、脂肪細胞はエネルギーの貯蔵庫のようなものであり、放っておくと、どんどん血液中から栄養を取り込んで脂肪エネルギーをため込んでいってしまいます。ところが、脂肪細胞にはじつは短鎖脂肪酸をキャッチする受容体がついていて、短鎖脂肪酸が来ると、そのとたんに脂肪の取り込みをやめる仕組みになっているのです。また、短鎖脂肪酸をキャッチする受容体は自律神経にも存在していて、短鎖脂肪酸が入ってくると自動的に交感神経が刺激されて代謝活動が高まることもわかっています。代謝が高まれば、エネルギー消費が増えて、体が余分な脂肪を燃やす方向へとシフトしていくわけです。だから、普段から食物繊維をたっぷり摂り、たくさんの短鎖脂肪酸をつくっていれば、多くの脂肪細胞に「脂肪取り込み中止」のシグナルが届き、なおかつ交感神経にも「エネルギー消費アップ」のシグナルが届くことになります。こうしたシステムにより、体の脂肪量がコントロールされ、肥満が抑えられて、ダイエットにつながっていくというわけです。