乳製品のタンパク質「カゼイン」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。腸にあいた穴からは、小麦のグルテン以外にもさまざまな未消化の食べ物がもれ出ていると考えられます。そのなかでも、特に気をつけなくてはならないのが「乳製品」と「卵」です。もともと、「小麦」「乳製品」「卵」は、3大アレルゲンとされていて、これらの食品にはいずれもタンパク質が含まれています。これらのタンパク質がペプチドやアミノ酸のレベルまで細かく分解されていれば、問題はないのですが、「腸もれ」を起こしていると、未消化のタンパク質が高分子の状態のまま吸収されてしまうことになります。こうした未消化のタンパク質がアレルギーを引き起こす原因となるわけです。とりわけ、乳製品は小麦のグルテンと同じような厄介な症状を起こす可能性が指摘されています。問題を起こす原因となっているのは、牛乳やチーズなどの乳製品に含まれるタンパク質の「カゼイン」です。このカゼインが未消化の高分子状態で腸から血液中に入り、アレルギー疾患をはじめ、さまざまな不調をもたらす原因になっているのではないかと考えられているのです。こうした乳製品のカゼイン摂取によるトラブルは「カゼイン不耐症」と呼ばれています。ちなみにこれは、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする「乳糖不耐症」とは別物です。乳糖不耐症は、乳糖を消化する酵素が足りないせいで下痢などの症状が起こるものであり「牛乳を飲めない体質である」ということを示しています。一方、カゼイン不耐症の場合はカゼインというタンパク質がアレルゲンとなって起こるアレルギー反応です。こちらの場合は、体内に入ったカゼインを体が異物と認識していしまい、免疫システムが攻撃をすることでさまざまな症状が引き起こされることになります。しかも、カゼイン不耐症の場合、「牛乳が飲める人」であってもアレルギー症状が出ている可能性があります。なお、「卵」に関しては今のところ「小麦のグルテン」「乳製品のカゼイン」のような問題を引き起こす未消化のタンパク質は特定されていません。ただし、卵は食物アレルギーを引き起こしやすい食品の第1位です。気をつけておくに越したことはありません。