お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。私たちがそもそもケトン体をエネルギー源として使っていたことを示す、興味深いデータがあります。それは、生まれたばかりの新生児の存在です。新生児のケトン体の血中濃度を調べると、成人に比べて非常に高く、生まれた直後はブドウ糖ではなくケトン体をおもなエネルギー源にしているそうです。生後4日目の新生児312名のケトン体の血中濃度の平均は240μ㏖/ℓ、生後1ヶ月の新生児40名の平均は400μ㏖/ℓだったそうです。ごはんやパンなどを食べている現代人の成人のケトン体の血中濃度は、ほぼゼロであることに比べると、新生児のケトン体の血中濃度がいかに高いかがわかります。これは、母乳にケトン体の原料となる中鎖脂肪酸が含まれていることが関係しているのでしょう。この中鎖脂肪酸は最近注目を浴びているココナッツオイルの主成分であり、摂取すると肝臓でケトン体を合成するための原料となります。母乳の中でも、出産後、数日間に分泌される初乳は赤ちゃんに大切な栄養素をたっぷり含んでいるといわれます。中鎖脂肪酸は、特にこの初乳に多く含まれているので、中鎖脂肪酸からつくられるケトン体は、新生児にとって、とても大切なものであるといっていいでしょう。最近では、脳の神経細胞が発達している時期はケトン体をおもなエネルギー源としていて、神経細胞の発達が進むとブドウ糖に移行することがわかっています。
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