お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。健康の維持に体を動かすことが欠かせないのは、みなさんも十分理解していると思います。ただ、運動というと「辛そう」「きつそう」という印象があり、大切だとはわかっていてもついつい敬遠しがちという人が多いのではないかと思います。しかしはたして、人は本当に、辛い運動をずっと続けていかなければ、健康を維持することはできないのでしょうか?確かに、健康に対する意識が高く、頻繁にジムに通ったり、毎日のように長時間のジョギングを行ったりする人もいます。そういう人は見た目にもスマートで颯爽としているものですが、実はだからといって、そういう人がもっとも長生きできるかというと、そうとは言い切れないのです。もちろん運動すること自体は、やらないよりもはるかにいいのですが、死亡リスクとの関連からいうと、ハードな運動を頑張って続けるよりも、適度な運動にとどめておいたほうが効果的であるということが科学的に示されています。アメリカの4000人以上の男性(平均年齢63歳)を対象に、日頃行っている運動の程度と死亡リスクとの関係を4年間、観察した調査研究があります。それによると、たまに運動する、または軽い運動をする程度の人は、まったく運動しない人よりも明らかに死亡リスクが低下するといいます。つまり少なくとも何らかの運動をしている人のほうが、長生きできることが証明されているわけです。ところが一方、運動の程度を比べた調査では、辛いと感じるような激しい運動をしている人は、辛くない程度の軽い運動を習慣にしている人よりも死亡リスクが高くなる可能性があることがわかったのです。ちなみに同様の結果が、これとは別に行われた計66万人以上の男女を対象とした研究でも認められていますから、信頼性は高いといえます。またデンマークでは、疫学調査チーム「コペンハーゲン・シティ・ハート・スタディ」によって、大規模な調査・分析が行われ、ジョギングの習慣と死亡リスクの関係についての研究が発表されました。この研究によると1万7000人以上の老若男女を対象に、最大35年もの追跡調査を行ったところ、ジョギングをすると寿命が男性で6.2年、女性で5.6年も延びる推計されました。ただしこれには条件があります。それほど根をつめずに、「ほどほどの時間・あまり速いペースでなく・週に数回程度行っている人」のほうが、「より多くの時間・速いペースで・週に4回以上行っている人」よりも死亡リスクが低いというのです。ここでも、運動のやりすぎによる負の効果が指摘されたというわけです。
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