お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。あなたのの周りの友人は、どんな人が多いでしょうか。お金持ちの友人がいれば、自分もそのおこぼれにあずかっていい思いができそうですし、「人の不幸は蜜の味」というように、誰かが不幸になったのを見て、ひそかに優越感を感じるなどという人もいるでしょう。しかし、残念ながら、そのような感覚で人と付き合っていては、幸福は遠のくばかりです。実は人間の幸福度は、周囲の人間関係によって大きく左右されるということを明らかにした、興味深い研究があります。米国ハーバード大学医学部・教養学部教授のクリスタキス氏とカリフォルニア大学政治学科教授のファウラー氏は、1983年から2003年までの20年間、4739人におよぶ人間関係のネットワークと幸福度について調査しました。その結果わかったことは、次のようなことだといいます。
①幸福な人が周りに多くいる人は、将来、幸福になる可能性が高い。
②幸福な人間ネットワークは、もともと幸福な人が集まって形成されるのではなく、幸福な誰かが幸せを周囲に伝播することによって広がっていくものである。
③友だち、友だちの友だち、あるいは、友だちの友だちの友だちが幸せだと、本人も幸せになる傾向がある。(それ以上離れた人の幸福度は、本人に影響を与えない)
④こうした幸福の伝播の度合いは、幸福な知り合いとの地理的な距離が遠いほど、また、幸福な知り合いに遭遇した後の時間が経つほど薄れる。
これらの結果を見ていて、何か気が付くことはないでしょうか。試しにちょっと、「幸福」あるいは「幸福な人」の部分を「感染症」あるいは「感染症にかかった人」と置き換えて読んでみてください。なんだか意味が通じませんか。つまり、このことからわかるのは、「幸せ」というものは、まるでウィルスのように人から人へとうつっていくものだということです。なかでも面白いのが③です。幸せな友だちがいると、幸せはそこにとどまらず、「友だちの友だち」さらに「友だちの友だちの友だち」にまで「うつって」いくという事実です。3段階先の友だちにまで影響が伝播していくので「three degrees of influence rule」つまり影響力の3段階の法則と称されています。この研究によると「幸せ」だけでなく「肥満」や「喫煙」「飲酒」などさまざまな生活習慣についても、同じように人から人へ影響が伝播していくとされています。たとえば、誰かが肥満になると、その友だちが肥満になる確率は57%上昇し、友だちの友だちは20%、さらにその友だちは10%太りやすくなるといいます。同様に誰かがたばこを吸い始めると、その友だちの喫煙する確率は36%上昇し、友だちの友だちの友だちが喫煙する確率は11%上昇するというのです。
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