「逃げる」ことも大事

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。「火中の栗を拾う」とか「虎穴に入らざれば虎子を得ず」といったことわざがあります。リスクを取らなければリターンもないということで、人を励ましたり自らを鼓舞したりするときによく使われるようです。たしかに、仕事や人間関係においては勇気を振り絞らなければならない場面もあるでしょう。しかし脳にかかるストレスを考えれば、常に勝負をかけることが得策とは言えません。人間関係ひとつとっても、嫌な思いをしたり、怒りや悲しみの感情に支配されたりすることは少なくないと思います。それを無理やり解決しようとしても、なかなかうまくはいかないものです。むしろ状況を悪化させたり、ズルズルと引きずってしまったりすることのほうが多いのではないでしょうか。そういうとき、「逃げる」ことも大事だと思います。どうしても合わない人とは距離を置く。火に油を注ぐ前にさっと身を引く…。ストレスのタネが1つ減るなら、これも立派な解決策だと思います。ただし、相手が家族や職場の上司や部下だったりすると、簡単には逃げられません。あるいは何らかの方法で逃げたとしても、その逃避先が天国とはかぎりません。そこでもまた嫌な人に出会ったり、嫌な思いをしたりすることもあるでしょう。では、どうしたらいいのでしょうか?そういうとき、打開策の1つは「客観的に見る」ということだと思います。これはどういうことかというと、例えば自分と相手が面と向かって話しているときにも、その状況を「横や上から眺める視点」を意識してみるわけです。実際にやっていただけるとわかりますが、そうすると、少し冷静に自分を見ることができます。感情的になっているとすれば、それを抑えたり、なだめたり、あるいは笑い飛ばしたりできるようになるかもしれません。意識を自分から遠ざけるという意味では「逃げる」にも通じますが、それによってストレスが軽減される可能性は十分あります。