お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。認知症のなかでも最も多い「アルツハイマー型認知症」の原因物質「アミロイドベータ」に関して、2013年アメリカのロチェスター大学のマイケン・ネーデルガード博士たちが驚くべき研究結果を発表しました。脳内に蓄積するアミロイドベータなどの有害物質が、睡眠によって洗い流される可能性があることがわかったのです。これが事実であるなら「認知症」を引き起こすアミロイドベータを「眠る」という作業でどんどん排出することができることになります。脳細胞と脳細胞の間には脳脊髄液という液体が流れていて、脳の老廃物を排出しています。その脳細胞間の隙間が、眠っているときは通常の60%も多く広がり、髄液がより速いスピードで流れて、排出される老廃物の量も増えることがわかったのです。そしてこの老廃物の中に、認知症の発症につながるアミロイドベータが含まれていたのです。また、ワシントン大学でも、睡眠効率とアミロイドベータの関係を調査した結果、よく眠れている人はアミロイドベータを蓄積している人が少なく、一方、睡眠状態の悪い人はアミロイドベータを蓄積している人が多いことがわかりました。睡眠が認知症の発症をどれくらい抑えられるか、これはこれからの研究課題です。しかし質の良い睡眠をとることが認知症を予防する、つまり「脳には驚くべき自浄作用がある」ことに、いま世界が注目し始めているのです。
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