人間らしさは「前頭葉」にある

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。脳の仕事のこなし方は、会社にそっくりです。会社のさまざまな部や課にはそれぞれ異なった役割があります。単独で責任をもって仕事をしていますが、内容によって他の部署と連携したり、他の部署にトラブルが起きたら違う部署がサポートしたりします。脳も同じように、それぞれの領域で与えられた役割を担い、他の領域と神経細胞をつなぎあいながら、協調したり助け合ったりして日々仕事をこなしているのです。仕事をこなせばこなすほど、鍛えれば鍛えるほど、能力が上がっていくところも会社と似ています。そして、どのような会社にも経営をつかさどる中枢機関があります。会社経営で最も重要な部署です。それと同じ働きをする部署が脳にもあるのです。それは、最も大きな部の「大脳」の中にある「前頭葉」です。この「前頭葉」は、言葉を話す・コミュニケーションをとる・思考する・意思決定する・意識や注意を集中する・注意を分散する・行動を制御する・情動の制御をする・新しいものを創造する・記憶のコントロールをするなど、人間として最も高度な働きをしています。この働きは、「前頭葉」の最も前にある「前頭前野」に集中していて、その大きさは灰白質全体の30%を占めます。これほど大きな領域を持っている生物は、人間以外に存在しません。生物学的にみた時に、「大きく発達した前頭前野を持つ動物と言うことができる」といわれています。つまり、「人間らしさ」「人間の心」はまさに「前頭葉」にあり、これこそが「認知力」そのものといえるでしょう。つまり「人が死ぬまで人間らしさを失わず幸せであり続ける」ためのカギは、この「前頭葉」とくに「前頭前野」にあるのです。