お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。一般的に加齢とともに体は硬くなります。より正確にいうと、「関節可動域が狭くなります。」試しに皆さんも、立って前屈をしてみてください。「学生時代は指先が床についたのに、今はまったく届かない」という方も多いのではないでしょうか。これまでは、「筋力を高めること」の重要性を話してきましたが、一生動ける体をつくるためには柔軟性を確保することも大切です。なぜなら、体が硬くなると全身の動きが制限されて、日常生活の動作をスムーズに行うことが難しくなるからです。例えば、股関節が硬くなると、「足をあまりあげずに歩くようになるため、ちょっとした段差でも転ぶ」というように、硬い体はケガにつながることもあります。また、どこかの部位が硬くなることは、姿勢の悪化を引き起こす要因もあります。そもそも、柔軟性は「関節がどのくらいの範囲で動くか」という関節可動域の幅によって決まります。つまり、体が硬い方は関節が動く範囲が狭いということです。その可動域を決める要因には「①関節の構造」、「②関節を取り巻く組織の性質」、「③筋肉の柔軟性」という3つがあります。「①関節の構造」は、骨の形が関係します。例えば、変形性関節症のように関節の骨の形が変わってしまうと、関節の動きが制限されてしまうことがあります。「②関節を取り巻く組織の性質」につては、関節包や靭帯といった組織が関係し、それらが硬くなると、関節の可動域が減少します。「③筋肉の柔軟性」は、筋肉が引き伸ばされるときに生じる抵抗力によって、関節可動域が制限されることです。もともと体が硬い方、もしくは体が硬くなってしまった方でも、継続してストレッチを行うことで、徐々に体は柔らかくなっていきます。そして、筋力同様に年をとってからでも柔軟性を高めることは十分可能なのです。大切なのは、努力して筋肉をつけても、関節の可動域が狭く、本来の働きをしてくれなければ意味がありません。トレーニングとストレッチを「セット」で考えましょう。
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