筋肉が減ると脂肪が増える

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。以前はスポーツをしていて引き締まった体型であった人が、運動をしなくなっていつの間にか体全体がプヨプヨ状態になっていることがよくみられます。体重にはあまり変化がないのに、ウェストがデップリとしてしまうことも少なくありません。運動をしていない人よりも肥満体型になることもありますが、使わない筋肉が脂肪になるのでしょうか?筋肉はタンパク質から、脂肪は脂質からできているため、素材が異なります。体を動かす筋肉をつくっているのは筋細胞が集まった筋繊維で、筋肉が増えたり減ったりするのは筋繊維の数や太さが変わるためです。運動不足のために筋肉が使用されないと、筋繊維はやせ衰えて細くなりますが、筋繊維だったものが脂肪に変わることはありません。反対に脂肪が筋肉に変化するということもありません。では、スポーツをしなくなった途端に、脂肪が増えるのはなぜでしょうか?それは、筋肉を使わなくなったために筋肉の量が減少し、余ったエネルギーが脂肪として貯蔵されるためです。体は、寝ているだけでもエネルギーを消費します。生きるためには、休みなく体温をつくったり内蔵を動かしたりしなければならないためです。こうした生命を維持するための働きが「基礎代謝」で、基礎代謝に消費されるエネルギーの量を「基礎代謝量」といいます。人間が1日に消費するエネルギーのうち、約70%は基礎代謝量が占めています。日常生活活動による消費はわずか20%、食事で消費されるエネルギーは10%にすぎません。基礎代謝量が最も多いのは筋肉なので、筋肉が減ると基礎代謝量も減ります。食事量も活動量も変わっていないのに太ってしまう人は、筋肉が減っているのが原因かもしれません。筋肉は使わなければ自然にやせていきます。筋肉は脂肪の下にあるので、筋肉が減って上にある脂肪が増えると、見た目にもふっくらしてしまいます。