お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。性格心理学の世界で長いこと論争になってきた「性格の形成は遺伝によるのか、環境によるのか」という命題は、現在は両方の影響を受けるという説が大きな潮流となっています。その説を裏づける調査があります。①同一環境で育った一卵性双生児、②異なる環境で育った一卵性双生児、③二卵性双生児、この3つのグループで双生児同士の性格相関について、性格にはどの程度の遺伝性があり、逆に環境の影響をどの程度受けるのかを調査したのです。まず、3つの性格因子(知能・外向性・神経症的傾向)すべてにおいて、③より①・②のほうが高い一致性を示しました。すなわち、性格は遺伝に関係するということです。次に①と②の性格因子を比較してみると、意外なことに②のほうが一致性が高いという結果が得られました。これは「同じ環境下で育った一卵性双生児には、見た目がそっくりなことの反動から、性格で自分の個性を出したがる性質がある」ということが関係しているようです。もちろん、親のしつけなど環境が性格に与える影響も無視できません。たとえば、知能は遺伝によるものですが、学業成績は環境の影響を受けやすいです。また、創造力や宗教観も遺伝との関連は薄いと考えられ、気質などは遺伝の影響が非常に強いと考えられています。
コメントをお書きください