手首からひじにかけてを「前腕」といいます。前腕には2本の骨があり、手首をひねるとこの2本の骨が連動してねじれます。手首を外側に回す運動を「回外」といい、内側に回す運動を「回内」といいます。肘を曲げて力こぶをつくってみましょう。手のひらが手前に向き、上腕二頭筋が硬くなります。これが回外の状態です。一方、手の甲を手前に向けたとき上腕二頭筋が柔らかくなった状態が回内です。ネジやビンの蓋を回す運動はこの回外・回内の動きが関わっています。これらは、いずれも右回り(時計回り)に回すと締まります。右回りとは「回外」(右手にとって)の動きです。ネジや蓋を締める、緩めるという動きでは圧倒的に締める方が強い力を必要とします。前腕をひねる回外・回内の動きのうち大きなパワーが発揮されるのは、上腕二頭筋がより強く働く回外の動きなのです。世界における左利きの割合は9人に1人だそうです。つまり、人間の多くが「右利き」なのです。ネジも蓋も右利きの人にとって使いやすい構造になっているんです。
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