人間の身体を支える骨格のなかで、中心にあるのが背骨、つまり脊柱です。脊柱は一つの骨ではなく、上から頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)仙骨、尾骨の5種類およそ26個の椎骨が積み重なってできています。首の部分の骨が頸椎です。この数は哺乳類の基本で、キリンもゾウも同じ7個なのです。一番下の仙骨と尾骨は、生まれたときにはそれぞれ3~5個の骨から形成されていますが、成長とともに融合し、成人では各1個になります。尾骨は尾のような形状をしていますが、人間の進化によって失われていた尻尾の名残だといわれています。背骨は横から見ると、直線ではなく緩やかなS字カーブをえがいており、これは直立して生活をする人間にとって重要なのです。このカーブのおかげで、人間は重たい頭を支え、重量を分散させながらバランスをとってまっすぐ立つことができるのです。カーブが崩れたり歪んだりすると重力が分散されず一部に負荷がかかります。その結果肩こりや腰痛などを引き起こし、姿勢も崩れてしまうのです。
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